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ベイヒルズ社労士事務所便り2021年3月号「雇用調整助成金の特例措置の今後、休業支援金・給付金の取扱いについて」

2月12日、厚生労働省は、「新たな雇用・訓練パッケージ」を公表し、雇用調整助成金の特例措置の今後について明らかにしました。

◆4月末までの取扱い

【現行の特例措置を継続】
日額上限:15,000円
助成率 :中小企業 最大10/10
大企業 最大3/4(※)
(※)全国の特に業況が厳しい企業の助成率:
4月末までは最大10/10
緊急事態宣言対象地域の営業時間短縮等に協力する飲食店等の助成率:全国で解除された月の翌月末まで最大10/10
雇用維持要件の緩和:一定の大企業・すべての中小企業で令和3年1月8日以降4月末までは、令和3年1月8日以降の解雇の有無により、適用する助成率を判断

◆5~6月の特例措置

【原則的な措置を段階的に縮減】
日額上限:13,500円
助成率 :中小企業 最大9/10(※)
(※)最大助成率の適用は解雇等を行っていない場合で、解雇等を行っている場合についての助成率は、検討中(2月15日時点)。
【感染拡大地域特例】
日額上限:15,000円
助成率 :中小企業・大企業 最大10/10

また、休業支援金・給付金の取扱いについて、次の情報が公表されています。

◆大企業の非正規雇用労働者の取扱い

【対象労働者】
大企業に雇用されるシフト労働者等(※1)であって、事業主が休業させ、休業手当を受け取っていない方
【対象となる休業期間および支給額】
・ 令和3年1月8日以降の休業(※2):休業前賃金の80%
・令和2年4月1日~6月30日迄の休業:休業前賃金の60%
(※1)労働契約上、労働日が明確でない方(シフト制、日々雇用、登録型派遣)
(※2)令和2年 11 月7日以降に時短要請を発令した都道府県は、それぞれの要請の始期以降の休業も含む。

◆申請期限等の延長について

 ・対象となる休業期間の終期 
➔緊急事態宣言が全国解除された翌月末
 ・申請開始日➔休業した期間の翌月初日から令和3年1月以降の休業期間の申請期限
➔緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末から3カ月後
 ・令和2年10~12月の申請期限
➔令和3年3月31日(水)
 ・令和2年4~9月の申請期限
➔令和3年3月31日(水)

勤続年数の長期化を見すえた人事制度を考えるために

◆人生100年時代

独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った「人生 100 年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査」には、勤続年数の長期化を見すえた対応を行う際に参考になるポイントが掲載されています。

◆管理職への昇進が見込めない場合の処遇

管理職への昇進が見込めなくなった正社員の処遇については、「昇進・昇格がないまま勤続」との割合が77.9%と最も高くなっています。次いで管理職相当の専門職として処遇する(34.4%)、管理職相当の社員格付けとする(30.5%)と続いています。以上は中小企業での割合ですが、大企業でも同じような傾向です。

◆キャリア形成のための人事制度と効果

目標管理制度やキャリア面談等の人事制度について、39歳までの若年層では「メンター制度」が特に効果的なようです。
高年齢層では全般的に制度導入効果が低いようで、特に自己申告制度などは若年層と比べて効果が薄いか逆効果になる場合(60歳以上)もあるようですが、「社会貢献参加」の制度については効果がありそうです。
ボランティアなどの「社会貢献参加」活動の人材育成効果は、社会の価値観に触れる機会(69.5%)、社外ネットワークの拡大(48.6%)、新しい視点の獲得(37.0%)などが多くなっています。大企業も中小企業も同様の傾向です。

◆兼業・副業の取扱い

中小企業の44.0%が、就業規則で兼業・副業を禁止しています。一方で、「規定がない」との回答が32.3%となっています。いざというときに慌てないように自社の方針を検討しておきましょう。

◆改正高年齢者雇用安定法の施行

改正高年齢者雇用安定法が4月1日に施行されます。従業員の70歳までの就業確保を努力義務とする規定が盛り込まれています。努力義務となってはいますが、計画的に対応を準備しておきましょう。
【(独)労働政策研究・研修機構「人生 100 年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査」PDF】

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